まだまだ続くコロナ禍の影響もあり、

以前に比べ接客時間や機会が少なくなってきています。

そうなるとより重要度を増すのが最初に与える印象です。

私は、相手に好印象を持ってもらうために必要な時間は、

７秒程度と考えています。

これは、接客の行動で言えば、目が合って、挨拶して、

相手の挨拶がかえってくるまでくらいの時間です。

もともと、アメリカの心理学者アルバート・メラビアンは

「メラビアン法則」として、第一印象を決める要素として、

言葉の内容より目や耳から入ってくる情報が93％を占める、と唱えています。

つまり、体を向けて・きちんと目を見て・優しい笑顔で・ハキハキと

挨拶することでこの９３％分をカバーできるのです。

忘れないでおきたい“親しき仲にも礼儀あり”の心

人間関係のほとんどは自分と近い人

（私は「半径３ｍ以内にいる人」と表現しています）

との関わりで成り立っています。

家族や友人、仕事で付き合いが長い・深い人たちが

“半径３ｍ以内にいる人”と言えます。

近ければ近いほど、

「何となく大丈夫だろう」とか「言わなくても分かってくれるはず」と、

最初の７秒（９３％）への心構えがおろそかになりがち。

結果、行き違いが起きたり、考えの相違が正されず、

お互いに気持ちが離れてしまうということになりかねません。

プライベートでも仕事でも

「あの人とまた会いたい」「あの人との話すのは気持ちがいい」

と思われるのはとても大切なこと。

人間関係は築くことも大変ですが続けていくことはもっと大変で、より重要です。

リピーターを生み続ける「リピートプロフェッショナル」を目指すなら、

何度も会っている人や仲が良い（と思っている）人に対してこそ、

最初の７秒アクションが勝負であることをお忘れなく。

挨拶は気持ちのリセット＆スタートの合図

７秒アクションで好印象を与える大きな要素をしめるのが

「挨拶」です。

朝起きて、家族と顔を合わせた瞬間やお店でお客様の入店を確認したら、

必ず先に挨拶するように心がけましょう。

もし、相手に先に挨拶されてしまった場合には、倍返し。

より大きな声で気持ちを込めて挨拶を返しましょう。

挨拶は話の主導権を握るためや仲直りのきっかけづくりにも

大きな役割を持ちます。

例えば前日に仕事のトラブルで

同僚と何となくギクシャクしたまま退社してしまった場合、

翌日出社した際には、いつも通りの爽やかな挨拶を心掛けましょう。

何かトラブルがあった時というのは、

相手も「明日どんなテンションで会ったらいいのだろう」

と気にしているものです。

そんな時のいつも挨拶は、

「昨日のことは気にしていない」というメッセージであり、

お互い気持ちをリセットするためのスイッチになります。

気持ちがモヤモヤしたままでは良い仕事はできません。

挨拶でリセットすることで、本題にも入りやすくなります。

「すべての悩みは対人関係の悩みである」

と言った心理学者がいるほど。

逆に言えば対人関係が順調であれば、

仕事もプライベートも充実するということです。