人材育成（教育）にかけるお金は

後回しになってしまうことが多いのが現状です。

家賃や水道光熱費、仕入れなどの費用、いわゆる“経費”は

それを支払わないと会社運営がままならないため最優先となります。

一方、人材育成は別にしなくても早急に困ることはありません。

人材育成にお金をかけるのには会社の未来を見据えた覚悟が必要です。

この経営者の覚悟が他社との差を作ります。

そもそもこのような意思決定ができる経営者は

人材育成費を経費と捉えていません。

人材育成は“投資”であり、後々大きく強くなって

自社に還元されるもの、と考えているのです。

人材育成とは能力のバージョンアップ。

１人がこなせる仕事量には限りがありますが、

質には限界はありません。

１人あたり１だった生産性が１．５になれば、

当然会社全体の生産性も多く伸びていきます。

教育費を確保するのはもはや常識に

前述したように必要経費に比べ後回しにされがちな人材育成費。

「今年はお金が余ったから教育費にまわそうか」

という経営者もいるでしょう。

ところが出来る経営者は違います。

期初に人材育成費を確保し、年間計画に落とし込みます。

ある調査では従業員１人にかける教育費は年々増加傾向にあるそう。

社会が教育の必要性に気づいています。

例えば会社経営のマネジメント力を競うボードゲームでも、

教育費を上げると売上がアップする仕組みになっています。

売上アップには教育が欠かせないことが、

ビジネスの世界ではもはや常識になっていることがよくわかります。

利益確保のために経費削減ばかりに取り組む会社がありますが、

電気代や交通費等を細かく節約するよりも

（もちろんムダな経費を無くすのは大事ですが）、

もっともっと稼ぐ方へシフトし、環境を整備した方が

社員のやる気もパフォーマンスも高まっていくものです。

辞める人を笑って見送れますか？

AI黎明期と言える今、AIを活用する場面も増えてきましたが、

まだまだ人による対面の強みは存分に残っています。

現場に行き、顔をつきあわせて話し、出来ることはすぐに対応する、

といった一連の行動などは対面でしか出来ないこと。

対面での動きを学び、すぐに行動に移せる人を育てる文化があれば

会社は強くなります。

そこで怖いのは属人的になってしまうこと。

１人のエース社員が退職→組織がガタガタ→売上ダウン。

こうならないために経営者がすべきことは、

全員を一定のレベル以上にするための継続した教育の実施です。

惜しまれつつ退社する人を笑顔で見送れた時は、

会社組織が強固になっているに違いありません。

「したいと思う人は10,000人、始める人は100人、続ける人は１人」

というある作家さんの言葉が示すように、

教育もまず始めるのが大切で、そして続けることがもっと大事。

教育は続けてこそ

価値が高まり、文化になり差別化になるのです。